建設業と女子

最近、建設業の人手不足解消の為

国が女性の登用キャンペーンに

躍起になっている。

 

女性の現場監督も、増えてきており

大型の現場では

女性用トイレもしっかり

完備されている。

時代は変わってきてるな、と感じる。

 

私が就職した10年前、

初めて入った現場が

駅前ビルのテナント工事だった。

 

スーパーゼネコンが施工している建物に

(いわゆるA工事)

テナント工事(C工事)の現場監督として

入っていったが、

現場は300人の男たちに対して

女性は警備員のおばさんと私一人だった。 

 

300人の男に対して、女子が2人。

 

女子といっても、警備員は

下ネタも厭わない、パチスロ

大好きおばちゃんなので

本当に女性らしい人は私1人だ。

 

仮設トイレも、「なしてこうなる?」

みたいな酷い使い方したトイレも

多かったし

 

どこに行くにも女性は1人だから

ルールを破ったら即座にバレる。

 

(工事現場は安全を守る為、

毎日守らなくてはいけないルールが

多々あり、しかも現場状況によって、

日々そのルールは変わる)

 

「なんでこんな業界に入ったの?」

といぶかしげに聞いてくる

職人も多かったし、

 

現場では名前で呼ばれず、

「監督さん」と言われるのも

抵抗があった。

 

ただ

不思議なことがあって、

現場に女性が1人いるだけで、

現場の空気は変わる。

 

殺伐とした空気が

なんだかマイルドな感じになるのだ。

 

これは私に限らず誰でもそうだと思う。

 

多分言葉遣いに気をつけようとしたり、

乱暴な態度は取るまいとするところから

変わるのだろう。

 

建設現場は女性にとって

酷なことも多いが、

女性ならではの視点で

仕事していく人が増えれば

建設業界ももっと変わっていく

可能性を感じている。